2009年7月27日

モウソウチクの意外な問題

中国江南地方原産で日本では栽培により北海道函館以南に広く分布する。801年(延暦20年)、京都府長岡京市の海印寺、寂照院の開山・道雄上人が唐から持ち帰った、また1228年(安貞2年)に曹洞宗の開祖・道元禅師が宋から持ち帰った、など諸説あるが全国へ広まったのは薩摩藩による琉球王国経由の移入によってと考えられている。「南聘紀考 下」によると元文元年3月に島津吉貴が、琉球在番として琉球行きを命じられた物頭野村勘兵衛良昌に孟宗竹を輸入するように命じ、勘兵衛は琉球滞在中に清より輸入し、元文3年に帰国すると吉貴のいる仙巌園に孟宗竹を献上したという。植栽された竹林は、戦後の里山管理の衰退に伴い、放置されていたり逸出していたりして、生育域は拡大する傾向にある。

タケノコは4月頃に地下茎から発芽する。このタケノコは大型で肉厚で柔らかく、えぐ味が少ないため食用に供される。 稈は物理性が劣るので繊細な細工物の素材としてはマダケに劣るが、花器、ざる、かご、すだれ、箸の他、鉄製品やプラスチック製品が普及するまでは建築材料、農業資材、漁業資材などとして用いられる。

このように手軽に使用できることから、各地で農家の裏や耕作地の周辺などに植栽され、竹林として維持・管理されてきた。

戦後の竹材需要の減少に加え、20世紀最末期になって以降は中国産の安価なタケノコの輸入が増えて市場価格が下落したため、日本国内の竹林は放任傾向にある。それによって引き起こされたモウソウチクの他植生への侵入によって、広葉樹の成長が阻害され枯死することが判明している。さらに、他の樹種の影響をうけにくい杉でさえもモウソウチクの特性(3ヶ月で最大まで成長する。柔軟なので風が吹く度にしなってスギへ当たる)により成長が妨げられ、放置されたスギ林へもモウソウチクがよく侵入して群落を拡大している。(上久保、2003)

放置された竹林は、密になって荒れると同時に、周囲の放置されている里山や休耕田などに広がる。中には山の斜面全体が竹林と化した場所も見られるようになって、環境保全上の問題となっている。竹林内は落葉がたまることや、やや薄暗いことから、植物相は多様度が低く単調となり貧しいが、その地域の常緑樹のなかではアオキ、ヒサカキ、シラカシ、チャノキ、ツバキなどがよく共存している。また、倒れた稈や切り株などの節間の空隙には雨水がたまりやすく、ヒトスジシマカやキンパラナガハシカのようなヤブカ類の好適な発生源となるため、管理放棄された竹林に接近、侵入すると、多大な蚊の被害を受けることになる。


『ウィキペディア(Wikipedia)』引用

ヤブカ類の好適な発生源になってしまうため、増えすぎも問題だそうです。

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